コニャックの香り漂う秋の夜半



 秋の夜や心の隙間埋める曲  稲畑廣太郎

 立秋の夜風が家の中通る 大畑善昭

 明け方の冷えに秋を感じ取る  アロマ

 寝を惜しみ初秋の夜の声を聞く 四條進

 地震に覚め孤独のつのる秋の夜 塩千恵子

 寝そびれて強き風音秋の夜  秋川泉

 どぢやう掬ひ笑ひ転げる秋の夜  田中美惠子 槐

 ラーメンに鳴門の浮かぶ秋の夜 小山陽子

 秋の夜裏路地の窓ショパン漏れ 神田惣介

 秋の夜やいつも傍へに電子辞書 菅野日出子

 秋の夜や湯舟で剥がすサロンパス  磯野青之里

 渋過ぎるお茶に湯を足