《　気温は下がってきたはずだが　何気に汗ばんでくる　》

　
　しみ～と里芋煮しめ秋彼岸 　河野静雲 閻魔

　山寺に降りこめられて秋彼岸 　大橋櫻坡子

　砂ふめば砂のきらめき秋彼岸 　大津希水

　陸橋の空の白雲秋彼岸 　石原舟月

　顔の上に鳥の影さす秋彼岸　 鳴戸奈菜

　秋彼岸野は冴え冴えと煌めいて　　アロマ

　深川は水場の秋の彼岸かな 　久保田万太郎

　玉の如き日を賜れり秋彼岸 　日美井雪

　海蒼く冴え日の滴る秋彼岸　　アロマ

　秋中日鮎食ふ人を集めけり 　長谷川かな女 雨 月