山小屋に霧に追われて辿り着く



 【 日が変わる前は暑く感じて 三分袖を着ていた

 今は少し冷えてきた 】


 山霧透き臥龍の如し雄物川  松崎鉄之介

 玉虫飛ぶ山霧(じり)を透く日の金色に 磯崎兼久

 山霧のひときは濃きが流れけり 中川二毫子

 山霧と川霧の間鹿走る 大串章

 山霧に消えては現るるきすげの黄  伊藤多恵子

 ほととぎす鳴いて山霧うすれけり  藤田佑美子

 山霧の立ち上る辺り神秘なり  アロマ

 山霧の晴れて野菊の濃かりけり 佐治奈津

 山霧を重ね重ねて隠れ里 大崎ナツミ

 登山道より山霧の