牡蛎フライ檸檬を懸けて小夜時雨



 忘れ花風に聴きたし明日のこと 鈴鹿仁

 美しと近づき見上ぐ忘れ花  齋藤晴夫

 黒蝋梅古代の人の忘れ花 佐藤いづみ

 心地よく酔ひ帰るさの忘れ花 善野行

 わが詩を夏オリオンに連ねたし 小澤克己

 わが夢のなほオリオンをきらめかす 小澤克己

 初冬のオリオンへ星飛びにけり 岡和絵

 見上げればオリオン煌めく冬の空  アロマ

 オリオン座くつきりと見え冬に入る 荻原麗子

 オリオンヘ各駅停車待ちてをり 竹下昌子

 オリオンを止まり木として屋台酒  太田良一

 露天湯に手足伸ばしてオ