彩りの木の葉集めて境内に



 飾り窓に雪舞ふ街の冬めけり 滝澤圭子

 冬めくや街の灯りの濃くなりて  今橋眞理子

 冬めいて野の草木茶を帯びる  アロマ

 雨も又冬めく一日いざなへる 稲畑汀子

 東京の長き渋滞冬めく日 稲畑汀子

 冬めけば街の灯りの冴え増して  アロマ

 冬めいて街騒の透き通りゆく 稲畑廣太郎

 冬めいて母の眠りは浅くなる 稲畑廣太郎

 冬めくや居酒屋の鍋ふつふつと 村井節子

 冬めくや地下の画廊へ導く灯 宮津昭彦

 冬めいてきたる明るさ夜の銀座 須藤常央

 大理石の床に靴音冬めける