樹々透かしカフェの窓辺に冬夕焼



 エンパイヤステートビルや冬茜 中川二毫子

 米を研ぐほのぼのとして冬茜 宮下本平

 冬茜一番星へ空譲る  根岸善行

 アッシジの聖画売る店冬茜  竹下昭子

 冬茜空灰色に変わりゆく  アロマ

 冬茜影絵の街に停めり 山岸明子

 冬茜やがて窓外暮れ泥む  アロマ

 ニースなる天使の湾に冬茜  赤座典子

 冬茜柚子のかごさげバスを待つ   後藤しげ子

 帰るのは冬の夕焼父と母 陽山道子

 土笛の母なるひびき冬夕焼  田中浅子

 オブジェめきビルそれぞれの冬夕焼 堺昌子

 踏切