過日、大宮で友人と会い、ひとしきり話が弾んだ後にさいたま市立博物館で円空仏が展示されているので見に行こうということで訪れた。
氷川神社の二の鳥居の近く、こじんまりと目立たぬ小さな博物館に訪れる人はいたって少ない。手持無沙汰のようにしている受付嬢がにっこりと「無料ですのでごゆっくりご覧ください」　館内に足を運んだ。

平安時代時代後期に末法思想が広まる中で浄土教信仰を庶民に普及するために全国を回遊する僧は時代を超えて連綿とその姿を多くの人の前に見せている。聖（ひじり）である。
円空もまたその一人であったのではないか。遊行聖であり造仏聖だ。
行基そ