すぅーっと。

裸の心で、すぅーっと入ってくるものがある。時にそれはたまたま耳にした音楽かもしれないし、散歩した路地裏の景色かもしれない。

このすぅーっとは、言い換えれば何気なくだ。
いつの間にか、それが心地よくなり、自分が特段着飾らなくても素でいられるような空間であることも。

私にとってのすぅーっとのひとつが、ずっと昔、京都四条河原町にあった。
『カフェ・ド・ビュッフェ』
店内にあの、黒い太い線で描かれたピエロ。

特段お洒落すぎず、メニューも平凡で、インテリアも凝ったところもない。木屋町辺りで飲んだあとに、クールダウンにお茶でも飲もうかなとふら