父の日を前に

「なんか欲しいもんある?」
長女からlineが入った。
父の日を前に、
贈り物の希望を訊いてくれるのだ。
そして当日は孫を連れて家を訪ねてくれる。
必ず手渡してくれる贈り物。
ついでというわけではないが、
加齢で難儀するようになった足の爪を切り揃えてくれる。
福祉介護士の仕事で、
ベテランの域に達している娘にはたやすいことだろうが、
私にはこの上なく嬉しい。そして幸福感に浸るシーンである。
社会人になってからずーっと続いている娘の思いやりなのだ。
4人の子供がいても、
そんなことを律儀にやり続けてくれるのは、一番上の彼女だけ。