夏の日の思い出

もう50年以上も前のこと。

今は横浜に住んでいるが、風光明媚な九州の港町・唐津で生まれ育った私にとって、学生時代以降、夏に帰省するふるさとは格別だった。大学1年の夏休み、京都に住んでいた私が帰省した時、再開を祝して高校時代からの友達が1枚のLPの中から選んでかけてくれた曲を今でも忘れることができない。
Frank Chacksfield指揮の曲Ebb Tide(引き潮)である。
それ以降、彼の家でこの曲を聞いた後、虹の松原を横切って海に出て泳ぐのが毎年の習わしとなった。

高校時代まで九州から出たことのない私にとって、数か月間の外地での生活