雨音のはたと弾みて雹となる 今橋眞理子

　黒雲や数多の雹が戸を叩き 　土井久美子

　午後三時真夏の坂道雹降って　　アロマ

　雹降るや弾む高さのランダムに 　藤沢秀永

　竹藪に風の音地に雹の音 國保八江

　雹降つて都心を白く塗り替へる 　稲畑廣太郎

　牛乳を買ひに出るとき日雷 　　半谷洋子

　雷鳴をともなひ局地的豪雨 　佐津のぼる

　テレビの画面に雹ザクザクと　　アロマ

　番組を中断雷雨注意報 瀬島洒望

　遠雷やローズマリーの香の厨 升田ヤス子

　鶏飯に引きとめらるる雷雨かな　 小