花茗荷京の漬物薄ピンク



 雨あとの茗荷の花の閑けさよ 山岸明子

 やさしき色変はらぬ今朝の花茗荷 田部井幸枝

 朝市の輪島巡りて花茗荷 北嶋美都里

 突と地に月の色もて茗荷咲く 大橋麻沙子

 花茗荷京の漬物薄ピンク  アロマ

 花茗荷此処ぞここぞと咲いてをり 中田みなみ

 ひそやかに月光沁むる花茗荷 間宮あや子

 茗荷のスライス素麺に添え  アロマ

 茗荷咲き市井の隅も亦よしや 大橋麻沙子

 為すべきをはたと忘るる花茗荷  安田とし子

 昨日かと妻の問ひかけ秋来る ふなかわのりひと

 八月の白亜の街の