私の住む街には古くからの言い伝えがある。
時は戦国の世、この一帯は小田原北条氏の勢力範囲であり、その一門がこの地に城を構えていた。

秀吉が小田原(北条氏)攻めをしている最中、この城の大部分の兵力は小田原城に援軍として派遣され、城は無防備の状態であった。

その隙間を突かれ、秀吉の支隊が突如としてこの城を攻め。城には若干の兵と老人子供女性たちがいたが、健闘むなしく最後を迎え、生き残った者たちは自害して果てた。
その折、この城の城主の姫は、甲冑を身にまとい白馬に乗って敵陣に切り込んだと伝えられている。そして、傷つきもはやこれまでと、白馬もろとも