秋時雨俳画の如き景色なり



 車窓ざゝと霧雨襲ふ音なりし 鈴鹿野風呂

 夜の窓霧雨包むナポリ湾 神田惣介

 霧雨やマンゴー色の名護の空 冷泉花

 霧雨にけぶる強風那覇の町  冷泉花

 霧雨に全山燃ゆる椎若葉 阿部文子

 霧雨や菅笠ならぶ露天の温泉 西山美枝子

 なごやかな句座でありけり栗の飯 芝尚子

 栗御飯食べ度しされど剥く難儀  斉藤陽子

 小さめの釜で焚き上げ栗ご飯 小池一司

 缶詰の栗を使って栗ご飯  アロマ

 古稀の夫を諭す母ゐて栗ご飯 川村清子

 栗ご飯届きし友の塩加減 池田久恵

 雨足のわ