臘梅の美し照りに夕茜



 酔早し雪の降る夜のあられ酒 後藤比奈夫

 臘梅の路地が目じるしパスタ店  小澤菜美

 ロープウェイより臘梅の香の中に 小林和子

 臘梅や村一番の旧家にて 加地芳女

 臘梅の美し照りに夕茜  アロマ

 臘梅や薄日のなかの秩父郡  太田尭史

 香り良く臘梅の枝の八方に  池崎るり子

 もう一羽来て臘梅を啄める   細野恵久

 臘梅の日ざしのありてこその色  山下美典

 臘梅の香りとけゆくもやの朝 吉村さよ子

 臘梅に呼び止めらるる心地かな  新倉ゆき江

 朝光に臘梅の風すきとほり