連載:築城プロジェクト

ラム肉とイースタントコーヒーとアルバム:少しずつ前進する②

<その2:イースタントコーヒー>

ちかごろ
イースタントコーヒー
ばかり飲んでいるが

イースタントコーヒーの瓶を
棚から取り出すとき
いつも必ず
思い出すヒトがいる

30代のころ
ワタシは
8年くらい
駒込に在住の
レディース漫画家の
M・A先生の
アシスタントをしていた

ご主人も漫画家で
子供のいない
ご夫婦だった

家庭的な雰囲気で
アシスタントを
可愛がってくれる
居心地の良い
仕事場だった

わたしの結婚式には
夫婦そろって
出席してくれたし

ダンナさんも
わたしにとって
兄貴のような存在だったのに
平成の13年ころだったかな
48才の