野遊びの原っぱ青々風戦ぐ



 涼風の白樺林鷽啼けり 大木あきら

 楢山の芽立ち促す鷽の声 檀原さち子

 夏萩が咲き鷽が鳴く庭のあり 渡邉紅華

 四月の帰省鶯の声して   アロマ

 雪上がり鷽鳴き合へる雑木山 林陽子

 野遊びや転びてママへ泣きにゆく 堀田知永

 野遊びやお重と並ぶ里料理  根本眞知子

 野遊びや菜を採りに行く話など  林田加杜子

 一年生まづ野遊の授業とか   和田友季子

 野遊の心に揺らすかずら橋  岡西恵美子

 野遊びの万葉歌碑に折り返す 柴田佐知子

 通勤は野遊びに似る革かばん 加藤峰子

 野遊びの箸を使はぬ昼餉かな 吉田かずや