梅一輪ほどの暖かさかな

本来なら梅が咲く時期の句でしょうが今日は散り終い。
桜便りを待ちかねてあわ良くば桃も見れるかと出掛けた。
ところがあろうことか梅は終わったのに桜の蕾は硬い。
おまけに風は冷たく景色は冠雪の冬真っ只中と言う。
お彼岸もあって出掛けたが収穫は散り残った梅一輪ほど。

それでも残った花にも風情があって良いと思える。
昔の童話に在った葉っぱのフレデイのようにも思えた。
残り物には福があるとも言うこの小さな梅の花にも幸せが。
きっと先に散ってしまった先輩達を惜しみながら咲いている。
この世に遺された一人として最後の始末を考えている。

桜が咲けば桃の花も咲くだろう