フライパン茹でた栄螺並べ焼く



 【急に気温が上がり ややボーッとしている】


 海鳴りやマグマ噴き出す焼栄螺  鶴目鯛遊子

 今朝取りし栄螺十あまり魚籠の底 堀すみ恵

 正月のサザエの刺身こりこりと  アロマ

 渦潮の渦の化身のさざえかも 内田雅子

 栄螺焼く育ちし潮を噴きこぼし  閑田梅月
 
 食卓の壺焼栄螺香しき 佐藤琴

 船窓に車窓に夕日栄螺焼く  大串章

 恋路ケ浜栄螺の壺焼夫と食ふ 市川十二代

 つぶやきはふいにさざえのなかより来 小澤克己

 素潜りの蹴る足白し栄螺海女 吉田多美

 膳に付くサザエ壺焼き蓋開ける  アロマ

 栄螺焼く浜の漢の茶碗