別の意味で心に残った映画

私は大学生になった頃から映画をよく観るようになった。

金のない学生なので新作のロードショー映画には縁遠く、たいていは雑誌の「ぴあ」で安くて面白そうな旧作映画を探していた。
当時の日記を読み返すと大体毎年100本近く観ていたようだ。

感銘を受けた映画はたくさんあるけど、あえてBest 1は何かと訊かれれば「砂の器」だと思っている。
昨年出雲地方を旅した時にも、ふと思いついて映画の舞台となった亀嵩駅に寄り道した。

映画の後半部分では一切のセリフを廃して映像と音楽だけで主人公とその父の心情の全てを表現しきっていて、観る者の心を激しく揺さぶる。
何かと厳し