芥川龍之介『羅生門』(『芥川龍之介全集』第1巻、pp.127-136、岩波書店、1977年)、読了。
何故か、芥川の『羅生門』を読みたくなった。格差、貧困関連本から続け河合香織さんの『分水嶺』を読んでいる最中に、あゝ「羅生門」が読みたい、と。なぜか?私の深層心理は如何? 雨のそぼ降る今昔の京都、今コロナ禍に喘ぐ地方観光都市かつて地震火事飢饉疫病に喘ぐ都、そんな千年の隔たりすっ飛ばす芥川龍之介は人物造形を通して描いたことは何か。愚生は観た。それは屁理屈を言いつつも、下人も婆も、死臭漂う状況の中で…