◆行きつくところまで行ってしまった破壊王監督 17日（水）の晩にBSテレ東で放映された際の録画を、昨夜（19日・金）視聴。初見。 惑星直列やら地殻大変動やらで2012年12月、マヤの暦どおり本当にやって来た地球滅亡のカタストロフィ。その日を迎える主要国首脳らの苦悩や、何とか生き延びようと必死なLAのある一家の壮絶な悪あがきを描くディザスター冒険スペクタクル。 普通、壮大なドラマというものは、も…

◆「Man on Fire」（原題）とは「イカす熱いオトコ」のことだぜ 先月27日（水）の晩にBSテレ東で放映された際の録画を、昨夜（14日・日）消化。初見、原作（画像3）も未読。 酒におぼれていた米軍特殊部隊くずれのやさぐれ男が、セレブの子弟を標的とする誘拐ビジネスが横行するメヒコで、実業家の9歳の娘の護衛に雇われる。少女との交流を通じ心を取り戻しかけた男だったが事件が起こり……卑劣な営利誘…

◆謎の予言から預言へ 先月29日（水）の晩にBSテレ東で放映された際の録画を、本日（8日・土）午後に消化。初見。 マサチューセッツ州の女子小学生が50年前に自動書記のように書き残した長大な数列が、その後に起こる数々の惨事の日付・規模に関係していると直感した男やもめの学者とその息子の冒険を描く、何とも内容説明に困惑せざるをえない神秘スリラー（ただし、クライマックスまでは）。 画が美しい。そして終…

◆轟音をあげて疾走する「世界」 18日（水）の晩にBSテレ東で放映された際の録画を、昨晩（12月27日・金）消化。初見。 極寒の中でほぼすべての生物が死滅した未来の地球、生き残った人類が唯一暮らす、大陸間を疾走する長大な列車の中で起こる奴隷階級の反乱を描くディストピアSFサスペンス。 いかにもバンド・デ・シネ（フランスのアート・コミック：画像3）原作らしいマンガ的な奇抜なアイデアをマンガ的にス…

◆「よせばいいのに」はホラーのはじまり 先月27日（水）の晩にBSテレ東で放映された際の録画を、昨晩（12月18日・水）消化。初見。 わけあって米国の西部～中西部の三州（ユタ、コロラド、ネブラスカ）をまたぐ長距離ドライブに出たお調子者兄弟が、顔も見えず手も届かないのをいいことに路上で無線でからかった正体不明のドライバーに追い詰められ怖い目に遭わされるオンロード・ホラー。 こりゃまた手際良く料理…

◆シガニーよ銃を取れ（？） 先月30日（水）の晩にBSテレ東で放映された際の録画を、昨晩（10月31日・木）消化。初見。 犯罪史にキラ星のごとく居並ぶ名だたるシリアル・キラーたちの手口を模倣して喜んでいる連続猟奇殺人魔に追い詰められるサンフランシスコの女性犯罪心理学者の恐怖を描くサスペンス・スリラー。 とりあえず一番の見せ場である「ワイヤーの場面」は、エグくて超怖い。だが、なぜか全体にしっくり…

◆華のヴィクトリア朝の大泥棒 先月18日（水）の晩にBSテレ東で放映された際の録画を、一昨日（14日・月・祝）の晩にやっと消化。初見、原作（画像3）も未読。 19世紀中ごろの英国、クリミア戦争の戦費として列車で輸送されていた金塊の強奪作戦に挑む怪盗一味と、阻止せんとするスコットランドヤードの息詰まる駆け引き。実際に起こった事件をもとにした才人マイケル・クライトンのクライム・サスペンス小説の映画…

◆母性本能くすぐる西島クン 20日（水）の晩にBSテレ東で放映された際の録画を、昨日（29日・金）の晩に消化。初見、原作（画像3）も未読。 殺人事件に巻き込まれた神戸勤務の広告イラストレーターが、追跡を逃れつつ事件の真相に迫ろうとするのだが、自分の記憶の奇妙な曖昧さに悩まされ、事態は混乱を極める日韓合作の医学サスペンス・ミステリー。 監督があちらの人なせいか、どちらかと言うと韓国映画のテイスト…

◆日常はつまらない、非日常はキビしい 水曜日（6日）の晩にBSテレ東で放映された際の録画を、昨日（9日・土）の午後に消化。初見。 うだつの上がらぬ窓際事務員生活に甘んじるシカゴの気弱な若者に、なぜか伝説の組織の暗殺者がアプローチして来て、彼の鬱屈した灰色ライフが銃火交錯する闘いの日々に一転するというコミック調でたらめ大アクション。「キック。アス」（2010）　https://smcb.jp/d…

◆「私の眼には何が見える？」 水曜日（27日）の晩にBSテレ東で放映された際の録画を、昨日（2日・土）に消化。初見。80年代のTVドラマ「ザ・シークレット・ハンター」のリブート映画化だそうだが、そちらも視たことはない。 ボストンの大型ホームセンターに勤務する穏やかな初老の店員、実はかつてはCIAの荒事師で怒らせると怖すぎた。街を牛耳るロシアン・マフィアとの対決を描くハードボイルド・ヴィジランテ…

◆立て、猫の手も借りて 昨夜（20日・水）、BSテレ東で放映されたのをリアルタイム視聴。初見、原作も未読。 ヤク中で家族にも見捨てられて路上生活、ロンドンの底辺でもがくストリート・ミュージシャンの若者のもとに一匹の野良猫が転がり込んだのを契機に、運命の転換が訪れる。本人が著した自伝本を映画化した、実録ヒューマン・ドラマ。 実は、ヒトがネコを選ぶことはできない。ネコが時には、いっしょに生きても良…

◆よみがえる20世紀伝説のワル 昨夜（23日・水）、BSテレ東で放映されたのをリアルタイム視聴。初見。 腕利きで、盗み、強盗、何でもござれだが、スジと美学は断じて曲げない孤高のワル者パーカーと卑劣なマフィア系ギャングがフロリダの高級リゾートで血なまぐさい闘争を繰り広げるハードボイルド・ピカレスク。 そのスジの好事家は、タイトルを見ただけで「おお、アレかい（にやり）？」となったはず。60年代以来…

◆ジュブナイル版ヒッチコック応用編 先週の水曜日（10月31日）にBSテレ東で放映された際の録画を、昨日（3日・土）夕方に消化。初見。 カリフォルニアの郊外タウン、先生をぶん殴って足に発信機装着の自宅軟禁処分に処せられ、一歩も外に出られなくなった高校生が、退屈しのぎにご近所のあちこちのお宅を覗いていたら、暴力事件らしき光景を目撃してしまい級友らともども大ピンチに陥る青春スリラー。 主人公グルー…

昨晩（19日・水）、BSジャパンで放映されたのをリアルタイム視聴。初見。2時間枠なので、20分ほど切られていたと思われる。 米国南部の療養施設に滞在する重度認知症の老女に、「ひと夏の熱情」をきっかけとして、身分違いの若い男女が第二次大戦期をはさんで身を焦がす険しい恋の物語を読み聞かせる老人がいる。どうせ何度聞いても忘れてしまうのに、愚直に、献身的にそれを繰り返す理由が、明かされていくラブ・ストー…

昨夜（8日・水）、BSジャパンで放映されたのをリアルタイム視聴。初見。 元諜報員ですご腕のお尋ね者がケープタウンにあるCIAの「安全な隠れ家」（←原題）に連行されて来たのだが、どんな秘密を隠しているのやら、その命を狙う謎のテロリストの大襲撃にさらされ、閑職にクサっていた隠れ家の新米管理人が命がけで彼を護送して逃げ回るハメに陥るハードボイルド・スパイ・アクション。 シリアスで非常にバイオレントな展…

昨夜（25日・水）、BSジャパンで放映されたのをリアルタイム視聴。初見……だと思うのだが、ラスト・シーンは何か憶えていたような気も……。 マサチューセッツからカリフォルニアに移住するため、北米大陸を横断するドライブ旅行中の夫婦の車が中西部の沙漠で立ち往生、通りかかったトレーラーに助けを求めたことから始まる恐怖体験を描くカントリー・スリラー。 アメリカってえのは広い、でかい。沙漠地帯では道沿い百キ…

一昨日（24日・水）の晩にBSジャパンで放映されたのをリアルタイム視聴。初見。 FBIの初代長官としてほぼ半世紀（1924～1972）にわたって君臨し続けたJ.エドガー・フーバーの知られざる顔を描く伝記映画。 イーストウッド監督の「暗黒面」が全開。時間軸を行ったり来たりする構成が煩雑で、同監督作としてデキの良い部類に入るのかどうかは疑問だが、20世紀米国の裏面史として、内容は無茶苦茶面白いことに…