江戸時代の終わり頃、一蓮院秀存という僧侶がおられた。 真宗大谷派の名僧と謳われた方である。 学問としても華厳学の権威者であったが、 なにより信仰の徹底したさまが知られていた。 この方の逸話には、信心するということは、 どういうことなのか、考えさせられる。 あるとき5人の同行が、ご本山の参詣したついでに 秀存に浄土真宗のかなめをお聞かせいただきたいと訪問した。 秀存は一同にむかい言った。 「浄土…
信念の強さは、なにから生まれるかというと、 絶望の深さからであると思います。 これは信仰という場面でも同様であろうと思います。 頭だけで理解し世の中が分かったつもりになっていても、 ちょっとの荒波でその理解は簡単に崩れてしまう。 これまでの理解では、まったく太刀打ちできない ことに気がつくのです。 深い失望とともに。 こんな理解と失望を、なんどもなんども繰り返して、 イヤになるほど理解が崩れ…
韓信とは? 古代中国、秦末から前漢初期に居た長身の武将。 前漢の初代皇帝となる劉邦の元で数々の戦いで 勝利を重ねた。 張良、蕭何と共に漢の三傑英雄の一人と言われている。 「韓信の股くぐり」とは? これは、韓信が未だ無名の頃の話。 名もなく、金もなく、ボロボロの服を着て、彼は溝鼠の 様な生活をしていた。 ある日、街のヤクザ達に絡まれた。 ヤクザが薄汚い彼を挑発した。 …