暑熱に悩まされ日中を過ごす 今はやや涼しい つぎつぎに雑魚釣れてゐる夕焼空 飯田龍太 イタリーの風車見て夕焼けて 星野立子 パリ祭妬心のいろの夕焼あり 山田ひろむ アカシヤに夕焼雲のいなびかり 飯田蛇笏 雪峡 どっと夕焼海月もときに裏返る 野沢節子 はからずも夕焼濃しや軒菖蒲 藤田湘子 ゴビを行く人も駱駝も夕焼す 下村梅子 俯瞰の街の…
パリ祭 1933 パリではどこの町外れでも パリではどこの町外れでも 毎日のお日さまが いくらかの人の人生を作り 愛の夢を開かせる。 群衆の中で、はたちの胸に、愛が宿った。 その胸にとっては、全てが変貌し 全ての色は春色になる。 パリでは、日の光が昇る時には パリでは、どこの町外れでも はたちになると夢を見る すべての色は愛の色になる。 (彼らは同じ地域に住んでいた。 同じ通りで同じ中…
昨日の英会話教室では、エランガ先生がサチンくんのステージをスマホで見せて頂きました。撮影禁止のはずなのに誰かがうまく撮り、送信してくれたのだそうです。ウラは何でもあるのですね。彼は、楽屋に届いた好物のお饅頭だけ東京に持ち帰り、溢れるほどの花束は先生が自宅に持ち帰られました。 京都からも東京からも彼の知り合いが見に来ていて、いつか京都のステージにも立ってほしいという依頼があったそうです。150…
花子と英治は婚約の報告に甲府の実家に帰る。 おとうとおかあは喜んで迎えてくれます。 今までのいきさつを隠さず語り始める英治。 花子が女学校時代に初めて会ったこと、それから妻に出会い 結婚、花子が上京した昨年の春に出版社で再会、妻が いる身でありながら花子を好きになってしまったこと・・・ 妻から離婚を言い出されそれからすぐに亡くなってしまった こと・・・ 《誠に無粋なことですが・・本当は…