「貴船菊」の日記一覧

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八月のスパイス増量カレーかな

 ヨットハーバー閑として鳥渡る 鷹羽狩行  蒼天に飛行機海をヨット航く 栗山恵子    潮の色変りヨットの帆の傾ぐ 谷村祐治  日の入るやヨットに大き月の出て  出口貴美子  若さとは張りしヨットの帆の白さ  佐々木幸  シチリアの海開き待つヨット群 岡田房子  機上よりヨットの群の花のごと 天谷翔子  ヨット浮くさう言へばもうこんな時期 志方章子  青年と思へば娘ヨット舵手 …

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紺碧の海原を行くヨットの帆

 秋来たる資材置き場の仮事務所  大島英昭  昨日かと妻の問ひかけ秋来る  ふなかわのりひと  落柿舎に人目を引ける貴船菊  上原一郎  山門を入れば隈なく貴船菊  本田武  定食のメニューが画架に貴船菊  瀬島洒望  華やかに薄紅色の貴船菊  アロマ  夕暮れの秋明菊は儚気に  アロマ  テーブルに菓子花生けに貴船菊  瀬島洒望  貴船菊あかるし魚板打つときは …

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文句たらたらそれで気がすんだかな

 妻の愚痴聞き流しゐる漱石忌  栗田やすし   山吹や実も葉もあらぬ愚痴話 石塚友二 光塵   子の愚痴をこぼして帰る盆の僧 守谷順子   春浅し父に愚痴などこぼしをり 横井 かず代   深入りはせずに聴く愚痴桜東風 林 禮子  水餅の煮えあがり愚痴洩らしけり 影島智子   雪晴や愚痴かろやかに四十雀 阿部ひろし   専らに愚痴の聞き役みかん剥く 奴井静子   …

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心太酸味程良く愚痴もまた

 愚痴を聞く春先の退屈な時間  アロマ  かき氷幸せさうな愚痴を聞く  平林孝子  きくとなく愚痴の聞き役古茶をのむ  中溝 八重子  ぐち~と愚痴をこぼしておでん煮え  清崎敏郎  ぐつぐつとおでんぐつぐつぐつと愚痴  蛯子雷児  げじげじが背後を渡る所詮愚痴  岸田稚魚 雁渡し  またしても愚痴をいふなり汗拭ひ  久保田万太郎  陰口も愚痴も流して心太  大森玲子(築港) …

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菊生けて床の間ぽっと赤らんで

 菊の香にあるだけの椅子並べ置く  田島星景子  菊の香にある吉凶の記憶かな  右城暮石 散歩圏  菊の香にうもれて瞼伏せにけり  松村蒼石 寒鶯抄  菊の香にえびは一、二度反りあがる  松本恭子 二つのレモン 以後  菊の香にくもりくも九日かな  除風  菊の香にくらがり登る節句かな  松尾芭蕉  菊の香にこゝろかよわくひとを呼ぶ  中尾白雨 中尾白雨句集  菊の香にさすが山路の…