フランスの小説家、ロマン・ロランの長編小説を読もうと思ったのは3か月前だった。 　高校生の頃、読み始め、その長さに閉口し、途中で諦めた小説だった。 ロランは、第一次世界大戦直前の１903年から1912年にかけてこの小説を書き上げ、出版している。 主人公のクリストフは大作曲家ベートヴェンをモデルとして書いたが、彼の自伝ではなく、創作だとしている。 ロランの主な自伝として、ミケランジェロ…

「英雄なる人は、自分のできることをした人である。ところが凡人は、できることをしないで、できもしないことを望んでいる」（ロマン・ロラン） 　「努力は裏切らない」とか、成功者が残す人生訓の多くがこのような言葉ではないか。でも、私はあえて反論したい。世の中、成功者や英雄ばかりになったら、いったいどーなるんだ。それが最高の社会なのかもしれないけれど、残念ながら99.99%の人が普通の凡人なんだ。いわば…