2022年11月09日(水)03:38 会員以外にも公開 司門君 小春日 秋の日は 欺瞞に満ちた穏やかさで 我が残り少ない時間(とき)を食らう その企みを知りながらもなお 優しき囁きに心奪われ 吐息の様な柔らかき陽射しの糸に いつの間にか絡み取られて 僅かな実りの刈入れの時を逃す や、嘆きたもうなと言う もう一人の自分に肯き 膝で眠る猫の背を撫でながら 午睡の陽だまりに身をゆだねる