白川村夕霧すでに湖底めく 能村登四郎 夕霧や駅のホームのおわら節 浅木ノヱ 夕霧の消し残したり渓の音 森清信子 夕霧の谷の鳥影奥熊野 上家正勝 茜差す夕霧の中彷徨って アロマ 追うて来る夕霧ロッジまだ見えず 河野美奇 夕霧に物の形は朧なる アロマ 夕霧が山路をおりて来りけり 村越化石 夕霧に謎めき暮れる窓の外 …
南風の一日白富む岬の町 櫛原希伊子 南風の中ゆつくり浜へ能登老婆 桂 信子 南風の岩にカンバス据ゑて描く 篠原鳳作 ペーロンは南風の浦波切って跳ぶ 下村ひろし 西陲集 南風の町かたまり歩く漁師かな 岡田耿陽 南風の麦みな鎌にあらがへり 木下夕爾 風涼し黄檗山の普茶料理 奥山絢子 家々の涼しく灯る飛騨格子 田所節子 満天の星に比叡の山涼…
猫と語る楸邨の声梅雨ふかし 中嶋秀子 駒込のことさらの梅雨曇りかな 小坂 順子 梅雨の雲逃げてをり追ひかけてをり 大橋敦子 お互いに老いを嘆かず夏料理 久保田一豊 青竹にきりりと盛られ夏料理 川上美穂子 奥多摩の雨の明かるし夏料理 岩崎皓子 山菜のかずかず出羽の夏料理 川道蓉子 青竹に盛る素麺涼し気に アロマ 夏料理薬膳として白…