降る雪に触れんと蔓ら這ひまはる 三橋鷹女 降る雪に針金ゆるく巻かれあり 森田智子 降る雪に船の肋骨歯抜け立つ 米沢吾亦紅 童顔 降る雪に漕ぎ出で海に漁夫ひとり 山口誓子 サンピラーきらきら雪渦巻いて アロマ 降る雪に卒業写真撮りにゆきし 大橋櫻坡子 雨月 降る雪に太陽光の通路あり 山口誓子 降る雪に大護摩焚けり初薬師 熊田鹿石 降る雪に弾み付ききし…
雪降って仄かに光る表かな アロマ 蝦夷の原野にサンピラー立つ アロマ 降る雪に古りし螺鈿の底光り 松崎鉄之介 降る雪に山霊のぼる太古かな 野見山朱鳥 運命 降る雪に若菜祭の禰宜の列 高野素十 降る雪に樹霊ふくれてきたるかな 鷲谷七菜子 游影 降る雪に松は翼をひろげたり 徳永山冬子 降る雪に消えし国家の現われ来 徳弘純 麦のほとり 以後 サンピラーに…