萩刈りて木賊は未だそのままに 田中冬二 岳蔽ふ雲を寒しと木賊刈る 三輪不撓 種採るや一人娘を嫁がせて 渡辺育子 種採って百年ほどを眠らうか ふけとしこ 目じるしの糸の色褪せ種を採る 西池ちえ子 金柑を舐めひと噛みにしてしまふ 西田 孝 金柑百顆煮て玲瓏となりにけり 川端茅舎 ふくらみが好きでたとへば*かりんの実 仙田洋子 雲は王冠 かり…
かりん酒の一壺を勤労感謝の日 児玉悦子 かりんの実越えきし山の風のいろ 原裕 青垣 オンザロックで自家製かりん酒を アロマ かりんの実らしそのあたりなる香り 稲畑汀子 ふくらみが好きでたとへば*かりんの実 仙田洋子 雲は王冠 花梨の実高きにあれば高き風 池上樵人 くわりん酒のとろり後ひく三年もの 高澤良一 石鏡 夏浅き風吹いてをりくわりんの木 鈴…