「花 杏」の日記一覧

会員以外にも公開

行く春やフリーマーケットの皿ジノリ

 初花のなほ咲きふゆる夕日かな  山田弘子  初花の気息窺ふ日差しあり  大槻秋女  初花の刻々空にありにけり  進青亀  ここからは初花となる迅さかな  安原葉  夕めける風初花の辺りより  今橋眞理子  初花や鴫立沢の水ゆたか  小川玉泉     初花を背に集合写真かな  高田令子  夕暮れに仄か初花揺れ惑う アロマ  初花にゆつくり古都の日は暮れぬ  黒川悦…

会員以外にも公開

暮れ方の通りに仄か杏咲く

 ニューヨーク此処ら木の家花杏  嶋田一歩  バスの日々此処にとまれば木槿咲く  京極杞陽 くくたち上巻  わが知らぬ暮しが此処に煖炉燃ゆ  星野立子  一月三日菜の花の此処賢島  鈴木鷹夫 大津絵 此処よりのセーヌの眺め花曇 星野立子   忙しさを此処に逃れて春風に  星野立子  煉炭や松本楼の此処は裏  星野立子  卯月末日表に日の照りて アロマ  此処が好き独り占…

会員以外にも公開

二両車は田圃の中を一直線

 痩身の石ぼとけあり汽車の音  落合冬至  早稻の香や小山にそふて汽車走る  早稲 正岡子規    早桃食ふ人をまともに汽車に倦む  宮坂静生 青胡桃  早乙女を汽車より見そめ給ひけり  早乙女 正岡子規  早乙女の一人は汽車に隔てらる  浅井啼魚  小淵沢草刈る音の列車まで  山本 源  小春日の汽車に短くねむりたる  野見山ひふみ  小さい駅については汽車が平野を走っては夏の日 …

会員以外にも公開

晴天に両手をひろげ闊歩する

 青空にきゆる雲あり鯔の海  銀漢 吉岡禅寺洞  青空に寒気多感の雀ども  飯田龍太  青空に寒風おのれはためけり  中村草田男  青空に顔ひきしまる花辛夷  奥坂まや  青空広く伸び伸び息をする  アロマ  邪魔な建物無くて蒼穹の空 アロマ  青空に銀嶺走るだるま市  高澤良一 寒暑  青空に鍬を預けて大根蒔く  太田原綾子  青空に足踏み入れて梯子乗り  龍神悠紀子  青空…