フランシス・ウッド『マルコ・ポーロは本当に中国へ行ったのか』粟野真紀子訳、草思社、四六上製、222頁、1997年、読了。
狭い台所の一角に積まれている本に目がいった。ラヂーシチェフの旅本(寸時中断して)が、このウッドによるマルコ・ポーロの旅の検証本『マルコ・ポーロは本当に中国へ行ったのか』へ意識を向けさせたのか。手に取ると、第六章62頁の耳が折られている。ここまで読み中断したのか、と移り気な僕を笑う。20年越しに再読しようではないか。検証本であることを念頭に置いて読むのがいい。さあ、今回は読み通せるか、「作家創造…