川筋を木枯小僧駆け抜けて　 藤井圀彦 　木枯や電光ニユースせり上がる 津野洋子 　凩に追われて辿る帰り路　　アロマ 　木枯や電光ニユースせり上がる 津野洋子 　木枯の生まれる朝の銀食器 　木村和也 　ビル谷を一気呵成に初木枯 　能村研三 　冬ぬくし小屋入り渋る牧の牛 中石紀美代 　カフェ風に進化の本屋冬温し 坂根宏子 　冬温し通り煌めき空…

　銀食器買ふにスコール過ぎ涼し　 影島智子 　長江も黄河も渡り汽車涼し　 市場敏司 　雨の輪の消しあふことの涼しかり　 西本一都 景色 　雷涼し一間暮らしの夜は書屋　 皆吉爽雨 　涼しくて閉てる戸の影草見えて　アロマ 　道涼し芦の風また蒲の風　 峠 　追風にまろびて涼し沖津波 　水原秋桜子 　輝く日涼しき水に城映る 　高木晴子 花 季 　配られて水色の飴涼しさう　 都筑智子 …

　あつあつの舌平目わがクリスマス 　鷹羽狩行 　ある窓の聖樹の影も港町 　福田蓼汀 秋風挽歌 　クリスマス思い出の中の灯よ　　アロマ 　クリスマスイヴ氷川丸灯りけり　 今井杏太郎 　クリスマスカードのランプ句を作る　 村越化石 山國抄 　クリスマスカードの加奈陀花の国 　阿波野青畝 　クリスマスカードの鶴よドイツヘ飛べ　 山本歩禅 　クリスマスカード地球は狭くなり 　水原 春郎 …