「白隠禅師」の日記一覧

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天国と地獄と (自分向けのメモ)

白隠禅師の逸話に、武家との問答というものがある。 ある日、白隠のところに武家がやってきて、地獄とか極楽とかいうけれど、そんなものがあるのかというようなことを問いかけたらしい。 白隠禅師は言った。武家のくせに死後の地獄だ極楽だとか、死後のことにあれこれと迷って、お前さんは臆病者だなと罵倒した。 何を!といきり立って刀を抜いた武家は、白隠禅師に切りかかった。まさに鬼の形相で。そのときに白隠禅師は落ち…

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なぜ一度も訪れなかったのか

臨済宗中興の祖として有名な白隠禅師のことで、 ずっと疑問に思っていたことがある。 以下に白隠の略歴を記述する。 白隠慧鶴は17世紀、 駿河の国(静岡県)で生まれる。 幼いころの地獄の恐怖体験から逃れるために、 15歳で出家。その後、 24歳で見性体験するも増長していく。 各地の寺へ行っては 道場破りのようなこともしていた。 ある時、 信濃(長野県)の僧侶正受老人のところへいく。 すごい僧侶…

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白隠禅師らしくない言葉 (自分のためのメモ)

江戸中期、臨済宗中興の祖といわれる白隠禅師のことばとして、次のようなものが伝わっている。 「人はだれでもそれぞれ他人には言えない苦しみ、悲しみを胸に秘めている。しかし、人の眼を観ただけでは、こうした内面の秘めた辛さ、悲しさに気づくことはない。当人が語らない限り、苦悩も悲しさもないかのようである。」 どのようなシチュエーションで語られた言葉なのか、引用された中なので不明だが、偉大な禅僧であった…

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「夏目漱石と白隠禅師」-隻手音声を聞け

 私の不注意から、左手の人差し指と中指の間の付け根にヒビが入る怪我をしてしまいました。 診察を終え、三角巾で吊るされた隻手状態の姿で、おじいちゃん先生の医院から帰宅途中、坂道を 上りながら考えました。(夏目漱石さんの心境です) 神経や靭帯も破断されて、このまま、指が動かなくなったら、本当に隻手状態になってしまう。 寂しく不安な気持ちに陥って歩いていると、私の家が檀家総代になっているお寺さんの 山…

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白隠禅師の本

臨済宗中興の祖として知られる 白隠禅師の生涯について書かれた 「白隠禅師」(秋月龍珉著)を興味深く読んでいる。 なぜ興味深いかというと、 師は私と同じように 「地獄の恐怖心」から仏道に入ったからだ。 どうやって地獄の恐怖心から解放されたのか という所が知りたかったのだが、 それは単なる入り口であって、 読み進めるうちに もっと奥深い禅や仏教の神髄に触れることができた。 非常に難解な言い回し…