即興都都逸 ~今日は冬色~
鉛空から青色求め 伸ばす両の手風と揺れ 冷めた湯飲みの模様に桜 冬の窓辺に偽の春 落ち葉ささやき夕べの道で ひとり迷いの時の唄 冬の嵐もひとりの宵も すべて飲み込む深い酒 グラス冷たく夜空に浮かび 流れ銀河のカウンター 冬はかなり苦手です・・・
鉛空から青色求め 伸ばす両の手風と揺れ 冷めた湯飲みの模様に桜 冬の窓辺に偽の春 落ち葉ささやき夕べの道で ひとり迷いの時の唄 冬の嵐もひとりの宵も すべて飲み込む深い酒 グラス冷たく夜空に浮かび 流れ銀河のカウンター 冬はかなり苦手です・・・
『明日から、二月だね』 『そう、私の誕生日がある月』 『そうなんだ、知らなかった』 『昨年も、そんなこと言ってた』 『そうだったかな。忘れちゃったね』 『便利な言葉ね、忘れるって』 『そう、忘れるって、いい言葉だろ』 『さあ、どうかしら』 『忘れたから、こうやってまた、この店に来てる』 『そうね、忘れてるから、来てるのよね』 十年前の大げんかで別れた二人は、近頃は、こうやって店のお客とママとして…