春浅しウマヅラハギの刺身食ぶ
保存食に買ひし余寒の「ビスコ」缶 鈴木照子 つかの間の眼のなごみ薄氷 木村茂登子 せりせりと薄氷杖のなすままに 山口誓子 薄氷の解けて輝く金閣寺 中川すみ子 薄氷に犬も走らぬ朝の道 水野弘 薄氷にかすかに風の擦りしあと 荒井千佐代 薄氷やひとり歩くは耳さとく 成田美代 薄氷白菜漬はピンとはね 吉弘恭子 薄氷に東雲のいろちろちろと 加藤みき …
保存食に買ひし余寒の「ビスコ」缶 鈴木照子 つかの間の眼のなごみ薄氷 木村茂登子 せりせりと薄氷杖のなすままに 山口誓子 薄氷の解けて輝く金閣寺 中川すみ子 薄氷に犬も走らぬ朝の道 水野弘 薄氷にかすかに風の擦りしあと 荒井千佐代 薄氷やひとり歩くは耳さとく 成田美代 薄氷白菜漬はピンとはね 吉弘恭子 薄氷に東雲のいろちろちろと 加藤みき …
小さくて皿にのりさう寒の月 秋川泉 寒月や靴音ビルに谺せり 稲畑廣太郎 寒月に彷徨い出でて庭巡る アロマ 寒月光路面電車のがらんどう 成定紋子 旅愁なほアルハンブラの寒の月 刈米育子 寒月光みなとみらいといふ遺跡 結木桃子 寒月光なだらか斜面照り映えて アロマ 寒月や天守に鈍き金の鯱 大橋克己 寒月のかがやき増せり大欅…
初雪のたちまち吹雪く駅広場 佐藤鬼房 初雪の久住と相見て高嶺茶屋 杉田久女 初雪の厚く残りし大藁屋 上野泰 佐介 初雪の水に色めくもの金魚 橋閒石 朱明 初雪の描線斜めに霜月よ アロマ 初雪やみるみる母の菜園に 中村汀女 初雪や雀よろこぶ手水鉢 正岡子規 初雪 初雪の空を見上げてメランコリー アロマ 幽きより風新雪の竹しなふ 鷲谷七菜子 銃身 …