怪物は誰だ
東山彰良の「怪物」を読了した。著者は台湾出身(本名:王震緒)のミステリー作家で、現在は福岡県に在住しており、「流」で2015年第153回直木賞を受賞している。本書は、広東省上空で撃墜されながらも台湾に帰還した、台湾空軍の偵察機に乗っていた叔父をモデルにした「怪物」を書き直そうとする、台北出身の作家柏山浩平の心の葛藤を描いた作品である。 本書では冒頭に、「この物語はわたしの夢である」との断り書…
東山彰良の「怪物」を読了した。著者は台湾出身(本名:王震緒)のミステリー作家で、現在は福岡県に在住しており、「流」で2015年第153回直木賞を受賞している。本書は、広東省上空で撃墜されながらも台湾に帰還した、台湾空軍の偵察機に乗っていた叔父をモデルにした「怪物」を書き直そうとする、台北出身の作家柏山浩平の心の葛藤を描いた作品である。 本書では冒頭に、「この物語はわたしの夢である」との断り書…
東山彰良の「どの口が愛を語るんだ」を読了した。著者は台湾出身(本名:王震緒)のミステリー作家で、現在は福岡県に在住しており、「流」で2015年第153回直木賞を受賞している。本書は、世界各地における様々な愛を描いた作品を集めた短編集である。 「猿を焼く」:平山圭一のスノッブな両親は、彼が中学三年生の時に、苺農家になるために、東京から鹿児島県との県境にほど近い温泉町の傍に移住するが、シトロエン…
1.ブラックライダー (2013.09) https://smcb.jp/diaries/6061228 2.流(りゅう) (2015.05) https://smcb.jp/diaries/6632096 3.罪の終わり (2016.05) https://smcb.jp/diaries/7110804 4.僕が殺した人と僕を殺した人 (2017.05) https://smc…
午前中はスーパーへ買い物に出かけ、午後2時からは 家から20分ほどの保健所に行きました。 自動車図書館の車が来るのですが、朝はさほど風は吹かなかったのですが、午後出かけるときは強風でした。 こないだ借りた小説3冊は、帚木蓬生さんの、かなり 心に重くのしかかる作品でしたので、今日はエッセイの 2冊を借りてきました。 ①「踏み跡にたたずんで」 小野正嗣さん作品です。 本を手に取って作家の名前…
東山彰良の「DEVIL'S DOOR」を読了した。著者は台湾出身(本名:王震緒)のミステリー作家で、現在は福岡県に在住しており、「流」で2015年第153回直木賞を受賞している。本書は、中南米を思わせる近未来の都市を舞台にしたアクションミステリである。 本書の主人公は、悪魔祓いを生業とする、「マニピュレイテッド(マニー)」と呼ばれる美形の人型AIの射撃手ユマ・ロリンズと、「聖書型悪魔」のアグ…
東山彰良の「夜汐」を読了した。著者は台湾出身(本名:王震緒)のミステリー作家で、現在は福岡県に在住しており、「流」で2015年第153回直木賞を受賞している。本書は、幕末を舞台にした著者初の時代小説である。 舞台は文久三年(1863年)、やくざの蕎麦屋の曲三親分の配下であるイタチの亀吉が、曲三に隠れて品川の長屋でひっそり開いた花会(賭場)が、散切り頭の餓鬼どもに襲撃され、テラ銭とアガリの五百…
東山彰良の「罪の終わり」を読了した。なお、本書の副題は「JESUS WALKING ON THE WATER:Beyond the Black Rider」である。著者は、台湾出身(本名:王震緒)のミステリー作家で、現在は福岡県に在住しており。「流」で2015年第153回直木賞を受賞している。本書は2013年刊行の「ブラック・ライダー」の前日譚で、小惑星衝突後の地球の大混乱と、そこに出現した「救…
東山彰良の「流(りゅう)」を読了した。著者は、台湾出身(本名:王震緒)のミステリー作家で、現在は福岡県に在住している。本書は、著者の父親をモデルとした台湾人葉秋生(イエ チョウシェン)の17歳からの人生を描いた青春小説であるが、秋生の祖父の殺人事件(著者の祖父がモデル、殺人事件は全くのフィクション)を巡るミステリーでもある。本書は2015年第153回直木賞を受賞している。 物語は1984年3月…
東山彰良の「ブラックライダー」を読了した。著者は、台湾出身(本名:王震緒)のミステリー作家で、現在は福岡県に在住している。本書は、文明崩壊後に、人が人を食糧とする時代になったアメリカにおける、救世主の来誕と人類の復活を描いた歴史改変SFである。 物語の舞台は、近未来のアメリカとメキシコである。「6.16」と呼ばれる大災厄の後、地球は冷え切っている。なお、この大災厄は、大規模地殻変動により原子力…