魚棲まぬ青水無月の山上湖 吉田呉天 水無月や注連をわたせる夫婦樟 小澤規子 水無月のハープの弦のやうな雨 工藤進 水無月の頃がまことに蝦夷らしく 稻畑汀子 水無月の水ふくみたる苔の艶 石黒興平 水無月の無色透明雨清か アロマ 青水無月螺鈿の古ぶ母の筥 本郷公子 水無月てふ和菓子の味の模糊として 小張志げ 水無月…
涼しき灯寄せ山荘の旅便り 川端和子 夕食のあとの紅茶に涼しき灯 稲畑汀子 涼しき灯遠くに見えて闇深く アロマ 水音の溢るる奥の涼しき灯 長山あや 夏の灯の映るグラスに船の揺れ 橋本和子 水に映ゆる夏の灯ひとつづつが夢 島田万紀子 夏灯友の実家の眼鏡店 赤座典子 東京も誰かのふる里夏灯 大木清美子 夏の灯の茫と温泉街の菓舗 山本…