さらさらと鯛茶ですます昼の雪 　能村登四郎 　パリの街昼から夜へ春の雪 　高木晴子 花 季 　昼の雪音なく静かに降り積もる　アロマ 　家ぢうのものかげ淡く昼の雪　 長谷川櫂 天球 　山口と標札昼の雪格子　 山口誓子 　雪を来て地階灯れり昼まばゆく 　三橋鷹女 　雪の街優しくユトリロ思わせて　アロマ 　朝降りて昼とけし雪沈丁花 　細見綾子 　昼よりも明るき夜の雪を掻く　 北光…

　あたゝかき昼岳上に雪残る　 山口誓子 　さらさらと鯛茶ですます昼の雪 　能村登四郎 　箱根にて雪降る昼に大浴場　　アロマ 　笛の音が脳裏かすめる雪の昼 　大井雅人 龍岡村 　白酒やどんどこ降つて昼の雪 　大峯あきら 　毛皮著て昼を寝しづみ雪の汽車 　大橋櫻坡子 雨月 　昼の雪見る間に積る屋根の上　　アロマ 　玉子焼き甘く仕立てて昼の雪　　アロマ 　雪の外あざやかにあり昼の家…

　さらさらと鯛茶ですます昼の雪　 能村登四郎 　パリの街昼から夜へ春の雪　 高木晴子 花 季 　午後渡り廊下の屋根に雪積る　アロマ 　安曇野や雪嶺に及ぶ昼がすみ　 及川貞 　街道の昼絶え間なき雪雫 　桂信子 花影 　雪の外あざやかにあり昼の家　 金子兜太 　昼よりも明るき夜の雪を掻く　 北光星 　励ませば昼すぎて雪なほも降る 　高柳重信 　焙烙でぎんなん炒るや昼の雪 　長谷川…