草笛の音色にありし野の湿り 山田弘子 放心や遠い草笛白い月 白倉智子 ピーピーと豆笛吹いて懐かしく アロマ 草笛の天にとどくか信濃みち 三井公子 草笛を吹いて拡げし風の色 新開一哉 草笛の幼にかへる音色かな 朝倉富次 秋草の草笛なれば澄みにけり 大串章 草笛のひとりぽっちといふ音色 千坂美津恵 一番星出でぬ草笛鳴りやめば 藤…
幹睦みゐて聴き合へり夜の落葉 櫛原希伊子 幼な貌の我と歩きたき落葉かな 渡邊水巴 幽明へ落葉ぞひびく霧の夜は 佐野良太 樫 床の間に活けあるものの落葉かな 大塚草廬 床几の下へ掃きこまれたる落葉かな 西山泊雲 泊雲句集 庚申塔うち過ぎ落葉深き道 高澤良一 燕音 座布団の宮の落葉をなつかしむ 阿部みどり女 笹鳴 座禅後の五十路や凛と落葉踏む…