「六月一日」 　深夜の雷雨 　夕食は鯒と烏賊の刺身　 　鯒は白身で柔らかい 　烏賊は茹でたげそが添えられて美味 　ハンバーグ弁当のポテトサラダが美味しい 　手作りの野菜の醤油汁が　あっさりとして美味 　他に黒豆や栗の甘露煮も好いお味 　日中は蒸し暑く難儀した　 　綿のロングスカートを出す 　薄手で涼しく　脚をすっぽり覆うので嬉しい 　気に入って春先に通販で買…

　ふる里は月を大きく梅雨鯰 　斎藤梅子 　灯るごと梅雨の郭公鳴き出だす　 石田波郷 　電球の続けて切れし梅雨の底 　浜田みずき 『石蕗の花』 　楽しきときの影伴れ梅雨を戻りけり 　勝又寿々子 『春障子』 　 悪女にもなれず髪梳く梅雨の底　 梅里全子 『祝矢』 　梅雨漫ろトレンチコート羽織りゆく　アロマ 　塩倉にうねる太梁送り梅雨　 飯島晴子 　 書架の書の一つ逆しまはしり　梅…

地しぶきに視界のけぶる男梅雨 異邦人とふたり軒下男梅雨 停電に蝋燭さがす男梅雨 屋根やぶり硝子窓わり男梅雨 竜巻の乱暴つくす男梅雨 温暖化進む証しぞ男梅雨