仔猫来て瑠璃紫陽花を仰ぎをり 水原秋櫻子 蘆雁 他人のような妻と街角のあじさい色 橋閒石 風景 紫陽花柄の和服に街冴え渡り アロマ 傲慢の花紫陽花の紅毬は 山口誓子 八つ橋があり紫陽花の園生にも 山口誓子 凝視され紫陽花凝としてゐたり 山口誓子 午後は雲増えて紫陽花芽を吹きし 岡本眸 又たれか鐘撞いてゐる山紫陽花 飯島晴子 玻璃の壺紫…
展けゆく丘の一劃五月晴 稲畑汀子 傘忘れられて五月晴の電車 稲畑廣太郎 五月晴回転木馬風蹴つて 村田明子 道問ふや東西南北五月晴 宮田よりを 五月晴滴る青葉若葉かな アロマ 薬草の図鑑見てゐる五月晴 保坂加津夫 藍染展藍より深む五月晴 板坂道子 五月晴車夫のガイドの軽やかに 山遊亭金太郎 五月晴もの皆なべて美しく アロマ それだけで幸せ…
非常口より出でて夜桜見にゆかな 嶋田麻紀 髪湿るまで夜桜の下歩む 朝倉和江 いまどこに桜月夜にゐるといふ 上田日差子 すこし寒う桜月夜や西行忌 徳永山冬子 み吉野は櫻月夜となりにけり 佐川広治 三味線や桜月夜の小料理屋 河東碧梧桐 川端に三味の音響き花月夜 アロマ 公園の櫻月夜や瀧の音 泉鏡花 夕映えに桜たわわよ散歩道 アロマ 大寺…