「追憶」の日記一覧

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嘘月

「もう忘れても良いかな?」 僕は夜の空を見上げて呟いた 「良いさ、忘れてしまえよ」 朧な月が頷いてみせた それは誰の本心なのかな? 君は嘘月だね そう、それは僕 ひとつひとつ想い出を並べて 神経衰弱のゲームのように 順にカードをめくっていく 合わない事は解っているのに それはまるですれ違った二人 信じていたんだ そう、あの頃は 「今夜のキミはやけに…

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ダイヤリー

遠い記憶の中で 君が微笑んでいる 花柄のワンピースは 二十歳のプレゼント 結んだ黄色のリボン 麦わらの帽子 かざした風景の向こうで 夏の風がそよいでいた セピア色の写真 記憶が坂道を上る カテドラル 異国の空 ポプラ並木と石畳の舗道 君の好きな風景 僕が好きだった街 天窓のある部屋でいつも 夢を語り合った時間 しわだらけの指で たどるあの日のページ 滲んだ青いイ…

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遠い追憶

夏休みに入り通勤途上、子供たちのラジオ体操をしてる姿が毎日、目に入る。 その光景を見るにつけ遠い昔の幼き日の思い出がよみがえる。。 故郷のこと、両親のこと、幼馴染のこと。 ふるさとは遠きにありて思うもの そして、悲しくうたふもの やはり、両親の眠っているふるさとにいずれは帰ろう。。