「アロマ」の句 公園の夜桜漫ろ見物に 水色の空高く白い辛夷咲く 滝桜夕風立って西日透け 海棠に梅桃咲いて寺苑かな 諸葛菜紫の花透けるかに 入園の日の諸葛菜揺れ靡く 長閑な俯瞰の街の春景色 壁の絵に春の息吹が感じられ 小学校裏手の紫雲英田懐かしく 朧なる入学式の記憶かな ひらがなで書く名前の…
「アロマ」の句 雨上がり山中湖畔に咲く辛夷 朝桜眺め津和野の露天風呂 枝垂桜咲く鳥居傍ら一の宮 大振りの紫躑躅蜜甘し 落ち椿唐招提寺の塀の下 薄紅の斑入りの椿庭の端に 車窓に緋桃の色が目を射たり 入学に桜満開写真撮る 黒い花卉連翹生けて冴え返る 青空に菜花の黄の艶やかさ 桜その春の見事さ比類なく 「富安風生」の句 …
春の雪たわわに妻の誕生日 日野草城 春蘭の花をコップに誕生日 細見綾子 新涼の燭ゆれあうて誕生日 飯田蛇笏 春蘭 蝉しぐれ子の誕生日なりしかな 安住敦 誕生日桜湯すこし濃ゆけれど 後藤比奈夫 誕生日冷やした西瓜をたっぷりと アロマ 誕生日眠れぬ貝が音を立つ 西東三鬼 誕生日木犀の香をもたらせり 細見綾子 誕生日赤い財布を吾子にやる アロマ 冬…