「花子の生き方」の日記一覧

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花子の生き方6

 花子の生き方6   二人の日常生活は 順調に進んで行った。しかし まだひと月にもならない。   花子は二人の生活が始まる時 日本の古くからの夫婦のように、花子と呼んでくれと言ったが、太郎はこれまで通り花子さんがいいと さんづけで呼んだ。 もちろん 花子はうれしかった。 花子 太郎と呼び合うにしても それは二人には 消化不良の西洋の真似ごととしか思えなかった。 花子と太郎の家庭はこう言う…

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花子の生き方5

花子の生き方5 新婚旅行から帰って 花子たちの日常生活が始まった。 二人とも早起きだが、太郎が朝食の準備をした。コーヒー、目玉焼、トースト🍞レタスなどのサラダだけだが、コーヒーの香りは部屋いっぱいに広がり、取り止めのない雑談しながらの食事は充実感があった。   朝食の後は 散歩に出かけた。太郎の家から 家が立て込んでいる近所の細い道を通って 通りの花など愛でながら 公園に向かい 公園の桜…

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花子の生き方4

花子の生き方4:明くる日 男は花子の家を見にきた。女性の部屋だけのことはあって きれいな敷物の上に花瓶が置かれていて、活けてある花は温かく迎えてくれた 女の部屋には優しさが漂っていた。生きていくだけでなく そういう優しく和やかな雰囲気は心を癒してくれる。どちらの家に住むか? 花子は自分の生活の匂いが染みている自分の家に愛着があったが、男の姓に入るので、男の家を二人の住所として、花子の家もこれ…

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花子の生き方2

花子の生き方2 : 結婚相談所の面接室で 互いの身上書と人物を あたかも 照合するように眺めて 少し質問などしたが、そんな程度の確認では まだ詳しいことは何もわからないので 近くのレストランにでも行って、そこで食事などしながら話しをしようということになった。 近くには ファミリーレストランがあった。 2人とも 先ほどの話の続きを聞きたいと思っていたし、ファミレスにも違和感はなかった。 席…