「男は所詮、女の出涸らしだぁな。逆らうまい」 　　　　　　　　　　　　　朝井まかて著「眩くらら」より 絵に関しては妥協せず己をを貫き通した葛飾北斎だが、食べ物や着るものなど日々の暮らしの基本には頓着せず妻の小兎に逆らうことはなかった。 「男は所詮、女の出涸らし」とは言い得て妙。 すべての男はもともと女だった。 先日亡くなった言葉の天才永六輔さんの刑務所での爆笑講演を集めた「悪党諸君」という本…

「画は簡貴を以って尚しとなす」 　　　　　　　　　　　　　　 簡貴、カンキってシンプルで品格があること？ 誰の言葉か忘れたが響きました。 細かく描写した凄い画やその技巧に驚くような画は確かにあってそれはそれで素晴らしい。でも、上の上はシンプルを極めた画。 技巧を、才能を、欲を、プライドを、己を、削って削って削りまくる。 そして簡貴だけが残る。 上の上に至る。 たとえば仙厓の円相。 たとえばピ…