さんが書いた連載コロナの日記一覧

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「ワクチン接種二回目終了」

今ワクチン接種の待合室。私の後から来た女性3人が喋る喋る。一回目はシーンとしていた。会社関連の職員ばかりだと思う。体温血圧Spo2。普段は測る側だ。 久しぶりの予定のない日で朝から洗濯掃除に汗を流した。リビングの座布団は結婚した時両親に買ってもらったもの。そんなに長く使っているものはない。孫が来るやもしれぬ、ダニの温床だ。捨てることにした。 寝室のカーテンも洗い、シャワーを浴びた。洗濯物はあ…

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「夏風邪引いた?」

「ワクチン受けた」 ラインが来た。 数日前に息子にもコロナワクチンの接種券がきた。その日にスマホで申し込んでいた。 早い。ウチの市は60万人を越えるせいか、ワクチン接種は遅々として進んでいなかった。30代の息子は来年になるかもね、などと言っていたのだ。 私は職種が職種なだけに、会社の枠で受けていた。明後日二回目だ。 ワクチン接種が急速に進んでいるのに、コロナの感染者は増え続けている。高齢…

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「千葉県地図をはがそう」

トイレの壁に大きな千葉県観光マップを貼っている。それを剥がそうと思った。 イタリアの観光地でゴンドラが落ちた。大人は全員亡くなり、助かった子供も大きな肉体的精神的傷を負った事だろう。 中国ては20人以上も亡くなった。100キロのトレイルマラソンで悪天候のため、低体温症になったらしい。常人とは比べものにならない鍛錬をしていた人達だ。 どんな事もゼロリスクはあり得ない。旅は次何処に行こうかと…

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「死んだら星の欠片に戻るだけ」

出口治明という名前は忘れるだろうが、あの笑顔は残ると思った。 朝6時前に点けたNHKで『最後の講義』をやっていた。最近は上野千鶴子が面白かった。珍しく朝の準備が早く終わり、テレビの前に座った。 「先生の死生観を教えて下さい」 画面上には例の何分割にもされた学生の顔が並んでいた。オンライン授業だ。真面目そうな男子学生がいきなり聞く。私は番組が終わる頃に見始めたからどんな講義をしたのか知らないが…

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「検査はやはり自分のためだ」

薄く一本の線が浮かび上がって来た。もう一本出たらアウト、陽性だ。 ドキドキして待つ。幸い一本だけに終わった。陰性だ。 「抗原検査」は簡単だ。検査キットを渡され、自分で綿棒のようなものを鼻の奥に回転させながら突っ込む。あとは説明書通りに付属のキットで調べる。 介護施設の従事者は全員、月に一度「抗原検査」を受ける事を市が決めた。4月から6月まで。ワクチン接種するまでだ。 テレビから流された情…

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「コロナ給付金10万円第二弾は」

「10万だよ、10万円」 「ええっ!10万円?」 「そ、10万円。一週間と決めて使い切る。中途半端じゃダメ。使いデがあるよ」 10万円!我が娘ながらなんと大胆な。オカンはパジャマと下着数枚で一万円にもならなんだ。自分で自分に出すコロナ給付金! ちょっといいものを食べようと、美術館に行こうと、下着類を買おうと、なかなか払拭できない精神的落ち込み、孤独感。 問題は一人で抱え込むな。息子には筑…

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「身体に贅沢は直ぐ出来るが」

25日から始まるのか、緊急事態宣言。もっとも千葉県は入っていない。東京、大阪、京都、兵庫だけ。終わりが5月11日までと決まっている。 ずっと気になっていた展覧会がある。東京藝大美術館でやっている『渡辺省亭』だ。名前も知らない画家だが、『東京新聞』が繰り返し繰り返し宣伝した。墨絵のような背景に萎れかけた牡丹の花が妖しく誘っている。今日だ。 買い物をその前に済ませようとイオンに行った。普通のスイ…

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「アブナイ」:始まるマン防&緊急事態宣言

友人が言った、 「庭の花が満開なのよ、癒やされるわ」 確かに桜に続いて一気にいろいろな花が咲き、25度にもなる暖かさだ。 友人は海外にも一人旅をする程アクティブで、花には関心が薄かった。その友人までこんな事を言うのか。 どうも疲れが取れない。家でのんびりしているだけでは疲れは取れない。散歩に出た。 ホームセンター前の舗道にはツツジが満開に近い。この光景は初夏を思わせる。屋外の園芸コーナー…

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「みんながワクチン打ったら」

「登らないと撮れない景色を撮りたい」 カトマンズから飛行機でタプレジュンに飛び、ヒマラヤを貫くグレイトヒマラヤトレイルの村オランチュンゴーラに向かう。車を降りて歩くこと10時間。 ヒマラヤの麓に暮らす素朴な村人たち。ネパールを東西に横断する1700キロのルート。峰の頂きだけに当たる日の光。 周りは息を飲む絶景。録画していた「グレートヒマラヤ撮影日誌:カンチェンジュンガ」だ。 こんな絶景を…

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「軒並み休業している」

おや、閉まっている。私は3階にある本屋に向かっていたが、手前の旅行代理店のコーナーに誰もいない事に気づいた。パンフレットはいつも通りに並べてある。張り紙があるので近付いた。コロナのために休業するとある。 本屋を出て、二階の百均をぶらついた。暇つぶしに百均は最敵。欲しかったハサミを手にしてからもボールペンや風呂用スポンジ、台所で使うゴム手袋等を買った。 イオンを出て線路脇の道を歩いた。今日は2…

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「電話が繋がらない」

10回以上コールしているが諦めない。病院全体の電話をここで受けてから、各科に回される。やっと出た。声は先程の女性と同じだ。 実に落ち着いている。病院に電話を掛ける人間は皆多少なりとも焦っている。受ける側には冷静さが求められるのだろう。 今月末消化器内科に予約していたが、うっかりしていて仕事が入ってしまった。仕事の方を替わって貰いたかったが、打診してみると都合がつきにくい状況だった。ならば病院…

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「一番いい時を見なかった」

男性が小学校低学年くらいの男の子とバトミントンをしている。男の子はうまくラケットに当てられないが、諦めない。男性も叱ったりしない。 こちらでは自転車の練習をしている男性。後ろから押した後、追いかけない。大声で励ます訳でもなく、見守っている。 もっと小さな子供を相手にした男性は、ヨチヨチ歩く我が子の姿を、横に並んだママとただニコニコと見守り続けている。 追いかけっこのように走っているパパも、…

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「年を取ると自分の事しか見えなくなる?」

おっと危ない、右手から急に自転車が出て来て横断した。自転車は先ず赤信号を無視すると思って間違いないが、今まではバイクに乗って赤信号で止まっていると左側の歩道を勢いよく自転車が走って来てギョッとしたものだ。横断までするのか。 正月に都内を車で走った時、今まで全く見なかった光景に出くわした。車も歩行者も激減していたが、信号の手前で道路を横断する人を見た。それが一度や2度ではない、何度も。その度にブ…

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「2839人!コロナじゃないよ、この数字」

驚異的に増えるコロナの新規感染者の事は、暫し横に置いといて。 タイトルの人数は2020年のもの。前年より376人減った。これは統計がある1948年以降最小で、2千人台は初めて。 自殺者の数字ではない。過去最多は1970年で16765人だから、なんと6分の1まで減ったことになる。 2020年の2839人のうち、65歳以上の高齢者は1596人で前年より186人少なかったが、全体の56·2%を占…

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「あの時と同じ緊急事態宣言にはしたくない」

流石に買い物に行かざるを得なくなった。野菜室がガラガラでは生きてはいけぬ。私の体は野菜と玄米が必要なのだ。 先ずは「道の駅八千代」。近くで出来た物を買え。大根、ねぎ、カブ、ニンジン、キュウリにトマト。レタスにインゲン、メキシコ産だがカボチャも入れて。 あとは八千代市内のスーパーへ。八千代市はペイペイで2割も安くなる。 スーパーの棚を見てつくづく思った。第一回の緊急事態宣言では、先ずトイレッ…

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「寝正月」

「寝正月」という言葉を見掛け、そう言えばこの言葉を聞かなかったと思った。言葉は真新しい事やまだ珍しい時に盛んに遣う。 コロナの拡大が止まらないとテレビが毎日叫び続けている。それもほぼ東京の新規感染者数という一見「分かりやすい」具体的な数字で。 我ら千葉県民も「今日は何人?」と聞いて来るのは千葉県の数字ではなく、東京の数字だ。それももっとも。「千葉都民」と呼ばれる東京への通勤通学者は70万人を…

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「2020年12月31日」

小さな砂利が敷き詰められた地面に、ビニール紐のような物が埋め込まれている。等間隔だ。これも今年限りで終わりにしたいソーシャルディスタンス。明日はここに数え切れない程の人が並ぶのだろうか。 御参りする人は程よくいて、本殿前には行列など出来ていない。せっかく大晦日に来たのだからと、例年千葉県内の神社で買い求めていた破魔矢を買う事にした。『福扇』とある。 お守りが並んでいるが、後ろで「今買うと効力…

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「鼻水が止まらない!」

そう言えば帰宅して着替えてから寒かった。 粘着性のない水のような鼻水が止まらない。クシャミも何度も出る。体温計で測るといつも通りの35度代。 「オカン、寝るわ。同じ部屋にいたらマズイ」「今更遅いよ」 「いやいや、コロナは家庭内感染が一番多い」 私はパジャマに着替えて布団に潜り込んだ。その前に大吟醸一杯と蜜柑を5~6個ジュースにして飲んだ。このまま熱が出たらどうしよう。ああ、神様。 湯たん…

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「千葉県知事の外出自粛要請に続き」

ジョギングクラブに行った。公民館の玄関に張り紙がある。コロナの感染拡大防止のため12月26日から来年1月15日まであらゆる活動停止。掲示板にはどこのサークルの予定も書いてない。 私はメールをチェックしていなかった。クラブから連絡が来ていたのだ。 久しぶりにやる気を出したら時既に遅しだ。クラブに連絡を取ると、闘病している仲間への寄せ書きを書いて欲しいと言う。その方の近くの公民館に行った。迷惑を…

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「火曜なのに?!」

コロナが増えてから買い物に行く回数を減らしていた。仕事帰りにマルエツに寄るのは、男性が会社から真っ直ぐ帰らず一杯飲み屋に寄るのと似ているのだろう、楽しみだった。 久しぶりにイオンに行く気になったのは、豚カツが欲しかったからだ。以前は自分で揚げていたが、今は私が食べないので、息子用の一枚を揚げる気にならない。 息子用ならヒレカツだ。ところがなかった。売り切れたとは思えない、豚カツ売り場に空いた…