プロコフィエフ のヴァイオリン・ソナタ第1番 ・第2番他をクレーメルとアルゲリッチの演奏で聴く

ヴァイオリン・ソナタ第1番。
初めて聴く作品。クレーメルとアルゲリッチは他にも幾多の名演を残しているが、この演奏もお互いの特徴を余すところなく発揮した名演だ。怜悧ながら高度な技巧を持ちつつもそれをひけらかすことのないクレーメル。アルゲリッチは情熱的で力強く燃焼度の高い演奏を展開するものの、抑制すべきところは心得ている。第1楽章には2人の特質がすでに凝縮されている。
第2楽章ではそうした点が顕著だ。荒々しくスピード感を伴った演奏はエネルギッシュだ。一転して幻想的なヴァイオリンとピアノの対話も印象深い。シェーンベルクやラヴェルのピアノ曲を思い起こす。
最終楽