江戸の風習『在釜』とは…

「在釜」…ご存知ですか? 江戸時代、京都の茶道は徳川幕府の差金で、茶の会に耽けて政治の舞台から遠ざけるよう推奨した、公卿、大寺院住職、大旦那の嗜みでした。一方江戸では庶民の楽しみで、茶室のある民家では茶席を披く時は『在釜』の表示を出し、通りすがりの見知らぬ人も入席できるものでした。

大名家も茶会を公開し、平戸藩松浦家の浅草の屋敷には14もの茶席があり(庭園内茶席と屋敷内茶室併せて)、茶会のある時は数千人の来客があったとの記録があります。吉原の遊郭でも遊び人が来ると抹茶を出していました。

そこで毎月第4土曜日午後には『在釜』の表示(7,12月は休会)…