日本のエネルギー政策と原子力

日本のエネルギー政策、電力政策において、原子力利用は、1)エネルギー安全保障、2)低廉な電力供給、3)温暖化対策という、主要な3つの政策目的をすべて満たすことができるものとして、強く推進されてきた。また特に、化石燃料と異なって、技術革新が成功すれば究極的には燃料供給を自国でほぼ完結させうる可能性をもつ原子力は、エネルギー安全保障の観点から戦略的重要性をもつものとされてきた。この燃料自給を達成するための構想がいわゆる「核燃料サイクル」である。この構想の基本的な利点は、原子力発電所の使用済燃料を再処理し、取り出したウランとプルトニウムを再利用することによって